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2013年09月09日 黒澤忠法氏の論文発表

まじめな方の新着です(笑)

 

 ちょっと前になりますが7/27付けで、Elsevier出版社のEuropean Polymer Journalというヨーロッパの高分子系専門誌に当研究室の黒澤忠法氏の論文がon-lineで発表されています。東原も共著者として名前を載せていただきました。黒澤氏と共著者の陳先生、上田先生に感謝いたします。

 

 タイトルは「Inducing a High Twisted Conformation in the Polyimide Structure by Bulky Donor Moieties for the Development of Non-volatile Memory(嵩高いドナー部位によるねじれを利用した不揮発性ポリイミドメモリの開発)」で、ポリマーの基本骨格がメモリ特性に大きく影響を及ぼしているという発見について記述しています。高分子メモリは、超薄い金属膜の間に、これまた超薄いポリマーを挟むだけで、DVD、BDのような記録媒体になることから製造コストの大幅な削減が期待されています。また、高分子は有機溶剤に溶かして重ね塗りすれば、3次元的に層を重ねることも簡単にできます。したがって、超高集積の記録媒体、つまり記憶容量の極めて大きなものを小さく作ることができます。

 

 黒澤忠法氏は、当研究室の立ち上げメンバーの1人です。学士、修士、博士の学生時代は一貫して東工大上田研に所属し、高分子メモリの研究を続け、英文論文10報以上発表し、過程博士を2年で飛び級卒業しています。さらに、日本学術振興会の特別研究員に採択され、世界ランク2位の米・スタンフォード大にてZ.Bao研究室のポスドクとして活躍中です。片道切符の武者修行の旅は険しいですが、あらゆる力を利用して、是非がんばっていただきたいです。我々も負けないよう頑張ります!

 

文責:東原